学問として論語を学ぶのは少しハードルが高いけれど、論語がどのようなものなのかをさらってみたいという人におすすめなのが、今回紹介する『14歳からの「論語」』です。
私が論語について学びたいと思ったきっかけ
そもそもなんで論語に興味を持ったのかというと、理由は大きく分けて2点あります。
・小学生の時に馴染みがあったから
・最近読んだ本に論語が紹介されていたから
まず、1点目の理由を詳しくお話ししていきますね。
皆さんは教育テレビで放送されている「にほんごであそぼ」という番組はご存知ですか?
私は小学生の頃この番組が割と好きで、よく観ていました。
この番組では日本の著名な文学作品や狂言、歌舞伎、単位の数え方など、日本語にまつわるさまざまな知識を歌にするなどして紹介していました。
その中の一つに論語もあり、「吾れ十有五にして…」の歌などはよく歌っており、暗唱もしていました。
また、学校の授業でも論語は学んでいたので、当時は暗唱できればクリアだったものを深掘りしてみたいなという気持ちになりました。
2点目については、最近読んだ『世界のエリートが学んでいる 教養書必読100冊を1冊にまとめてみた』という本がきっかけです。
この本にはタイトルの通り、必読書と言われる本がずらっと紹介されているのですが、この中に論語がありました。
こちらを読んで、より論語に興味が湧きました。
東洋思想の必読書であり、大人になった今読むことで、新たな学びが得られるだろうと感じました!
本書の内容
『14歳からの「論語」』では、人生の節目と言われるタイミングを基準にして章立てがなされています。
右ページには解説となる文章、左ページには紹介されている句に合った場面を漫画で表現されています。
堅苦しい感じの読み物ではなく、すっと頭に入ってくる作りで、論語の入門にはぴったりの本でした。
文章量もそこまで多くないので、忙しい人でも隙間時間に読み進めれば1日かからず読了できます。
私も通勤時間や休憩時間などに読み進め、計2〜3時間ほどで読み終わりました。
論語だけでなくさまざまな知識も得られる
本書では、論語はもちろんのこと、孔子の教えから派生した物事についても知ることができます。
一般教養的な事柄も文章中に散りばめられているので、しっかり読むとかなり為になります。
経営の神様といわれた松下幸之助や、Apple創業者のスティーブ・ジョブズ、そのほか歴史上の偉人なども、孔子と同じような考え方を持っていたと知ることもでき、これもなかなか面白いです。
個人的に本書から得た知識で興味深かったのは、西欧と日本の考え方の違いについて。
本書では、ルーズ・ベネディクトの著作『菊と刀』を例に挙げ、善悪の意識において、西欧は「罪の文化」日本は「恥の文化」であることを紹介していました。
孔子は処世で迷ったときには、自分にとってその選択が恥になるかどうかで検討してみるのも良いだろう、と教えていたそうです。
考えてみると、西欧と日本では、良い行いができるかどうかの意識の仕方が違うなと気付かされました。
映画やミュージカルのセリフなんかでも、この違いは顕著ですね。
文化的な意識のちがいですが、今までになかった視点だったので、面白いなと感じました。
確かに、振り返ったときに、あの時の自分は恥ずかしいな、恥ずべき行動だったなと思うのはなかなか堪えるものがありますね。
孔子の教えが、日本人の意識にもかなりの影響を及ぼしていたのがわかります。
『14歳からの「論語」』は論語初学者におすすめ
本書は論語の世界に少し足を踏み入れてみたいな、と思っている人に、入門書としておすすめできます。
漫画もあるので理解しやすく、実生活にリンクさせながら論語を学ぶことができます。
そこまで分厚くもないので、さらっとこの本を読み終えて、もう少し詳しく学びたい!と思ったら、分厚めの解説書に手を出してみるのが良いと思います。
また、本書を何度も繰り返し読み、自分の指標として参考にするのもおすすめです。
気になった人はぜひ、読んでみてください!
0 件のコメント:
コメントを投稿